1時限:家づくりの方法

(一戸建て住宅などの場合)構造・工法・依頼先の種類など。

 

A 構造別(構造材の材質による
B 工法別(どのように建てられるか)
C 家づくり依頼先
( 誰に話しをするか)

A 構造別(構造材の材質による)

材質
略称
工法など
 
木造
W造 軸組工法(在来工法)
枠組壁工法
パネル工法
ログ工法など
上段左の写真
  
組積造

レンガ造
石造等

レンガ、石、
コンクリートブロックなどを
積上げる
上段中央の写真
補強コンクリート ブロック造
CB造 コンクリートブロックと鉄筋で造る
(基礎はRC造)
 
鉄骨造
S造

軽量(厚さが一定で4.5mm以下)造と
重量鉄骨造があり、
パネル工法もある

上段右の写真
 
鉄筋
コンクリート造
RC造 コンクリートと鉄筋で造る
  壁式構造、
  ラーメン構造、
  壁式プレキャスト構造
下段の写真
鉄骨鉄筋コンクリート造
SRC造 コンクリートと鉄筋と鉄骨で造る
(ラーメン構造が主)
 8~14階建てのマンションなどに多い

ラーメン‥‥Rahmen ドイツ語で枠の意味(柱と梁を強固に接合したもの)

B 工法別(どのように建てられるか)

工法
材料・施工
特徴
軸組工法

角材や丸太を組合せ、
柱梁に力を持たせる工法で
木造住宅の場合は
在来工法住宅とも呼ばれる。

木造の場合は繊細な
デザインが可能
ツーバイフォー工法
(枠組壁工法 )

断面が2×4インチの木材を主材に枠組を造り、
壁に力を持たせる工法。
構造用合板と合わせて床・壁・屋根を造る。

俗に言う洋風になる
プレハブ工法
工場生産された部材で建てるもので構造材別に
木質系、鉄骨系、コンクリート系があり、
住宅の場合は工業化住宅とも呼ばれる。
限定されたものから選ぶ
間取りの自由度が少ない
ユニット工法
プレハブ工法の一つで、
工場でユニット(箱状の構成単位)まで生産し、
現場でこれを組合わせて一戸の住宅を構成する。
木質系と鉄骨系がある。
限定されたものから選ぶ
間取りの自由度が特に少ない
工期が早い
丸太組構法
丸太を組合せる。横に積上げる工法や軸組みたいに組む工法、両方を組合せる工法もあります。
マシンカットの丸太と ハンドメイドの丸太がある。
ハンドメイドは
ダイナミックな仕上がり
工期がかかる
     

C 家づくり依頼先( 誰に話しをするか)
ここではおおまかで一般的なことをお噺します。

 
ハウスメーカー
建設会社・工務店
大工
専業設計事務所
対外PR
テレビ,新聞、チラシ 新聞、チラシなど 口コミ 口コミ
特徴
手間暇をかけずにある程度の家を手に入れることができる
CM出演者はどんな家に住んでいるのだろう?
日本では歴史がある設計施工一貫システム 施工のしやすさが優先されがち

日本では歴史があり間取・施工一貫システム
建主と大工で間取りを決定することが多い

こだわり派むき
同じコストで想像以上のものが可能
設計者選定が難しい

窓口
営業マン(成約報酬あり) 営業マン 大工 建築家
設計者
社内の建築士で建主に会うことは少ない 社内若しくは下請けの建築士で建主に会うことは少ない 付き合いのある
建築士
建築家と
そのスタッフ
要望への
対応
標準設計が基本 聞いてはくれるがそれ以上のことは少ない 伝統的な家の形 創意工夫が加味
敷地条件
制約あり 条件に合わせるが手間をかけない 条件に合わせるが手間をかけない 条件に合わせる
設計料
含まれる場合もある
金額(料率)は低い 
工事費に含まれることが多い 代願申請に必要な程度が多い 工事費の6~15%

竣工までの
時間

短期間
工程管理に優れる
比較的短い 長くはない
工期がきついと遅れることもたまーにある 
一年程度は必要
工事管理
社内の監督さん 社内の監督さん 大工さん 施工者の監督さん
工事監理

社内の監理者
管理を兼ねることが多い

社内の監理者
管理を兼ねることがほとんど
建築士は公庫の中間検査立会位しかしない 建主の立場でする
週に1回以上は脚を運んでいる
工事費
見積しやすい 他社との比較がしにくい 他との比較がしにくい
一式明細が多い 
比較して調べる
 
ハウスメーカー
建設会社・工務店
大工
専業設計事務所
補足
以下に記載あり
以下に記載あり
以下に記載あり
以下に記載あり

 

ハウスメーカーとは別に住宅建設・販売(パワービルダー)と言うのがあります。

建売住宅販売系と非分譲系の二通りに分類されることが多いです。

ハウスメーカーとは似ているところもありますが区別して考えましょう。

 

住宅一次取得者層をターゲットにした建売業者」という用法で用いられているのか、#「勢いのあるビルダー」という用法で用いられているのかは、文脈によって判断する必要がある。(wikipediaより転載)

(比喩やジョーク、チクッ)入り

ハウスメーカー 

・モデルハウスは玄関が南側にあるのがほとんど。南側は窓が大きくてバルコニーなどもあるので見栄えがするから。

( 外観が気に入ったら気が変わらないうちにお客を中に入れたいので)

中に入ると綺麗なお嬢さんやおばさんが待ち構えている?

一日に2回しか使わない玄関が日当たりの良い南側のまん中にある。家の顔だから仕方ない?

 

展示場などで実物を見ることができ使用材料なども確認できる。

(現実にはいろいろな商品があり、実際に購入するものとはかけ離れていることが多い)

(御客様の気持ちをメーカーに引き付けるためにグレードの高いものが多い)

クラウンを見てカローラを買う?家具調度品はデザイン性の高いものが置いてあるが、貴方は持っていない?

冷蔵庫の中を見ても仕方ないのに見てしまうと外国製の食料品が入っている?

 

営業の人と間取りや工事費の打ち合わせをする。たくさんの商品の中から選ぶ。

(基本的には既製品なので自分に合わせるのではなく、自分を合わせる。

そこには専門家が不在で大切な何かがありません)

自社に設計スタッフを持っていないメーカー(メーカーと言うのかな)では、

建築をよく知らない営業マンが窓口で、早く成約したいので御客様の案に相槌をして、

設計内容に無理をしてしまう(フランチャイズに多いかも?)

 

資金調達などの相談にのってくれるので、煩わしさがない。

工事費単価は建物本体のみの表示で地盤の改良・設備など必要なものは 別途になっているため

当初の予算を結果的に大幅に超えることが多い。

(それらがどの程度かかるのか、大雑把でいいから聞いておく)

工事は下請け任せが多く当初営業の人との打ち合わせ項目が伝わっていない事がある。

(工事の確認が不足し品質監理が完全ではない)

 

 

工務店などの設計施工 

・背広とネクタイのおっさんが窓口?

 作業服(会社のユニフォーム)の建築士は普段設計をしていることがすくない? 

設計と施工が一つなので責任の所在がはっきりする。

設計の打ち合わせは工務店の担当者がして、下請けの設計者が設計図作成と申請のみを行う。

たまに下請けの設計者が直に打ち合わせをする場合があるが あくまでも工務店の仕事なので工務店の利益を考える。

(あまり詳しい設計図は書かなくて確認申請に必要な図面のみを作ることが多い)

(稀に、営業マンの姿勢により住宅設計の旨い人をつれてきて、設計と施工の分離を勧めることもある) 

工事途中でも建築主の要望は聞きますが自社の施工方法や仕入れ材料から外れる事はしない

(やはり工事の確認が不足し品質監理が完全ではない)

 

 

大工さん 

工務店に近い(大工仕事以外は工務店に依頼する事もある)

職人さんなので自分が納得する仕事をする為、仕上げ等の納まりなどはよい。

(しかし最近は柱、梁などの構造材の加工は工場ですることが多く、大工さん本来の手作りのよさが失われています)

間取りの作成は得意ではない。御客様が方眼紙に単線で描いたものをもとに決めていく。

・年輩の方が多く、材料の善し悪しに話しが行きやすい?材料も大切だけど空間も大切。

 基礎のことにうとい?

マンションの内部造作大工さんには用心しましょう。仕事が荒い?

請負だと仕事は早くなりがち、常雇だと丁寧になるが工期がかかる。

 

と書きましたが これは2000年頃までは見受けられましたが

今では 殆んどないというか 聞いたことがありません

又、リーマンショクをきっかけに引退した熟練の大工さんや転職した大工さんは多いです

 

 

建売住宅

ミニ開発のところで早めに買うと、隣に住む人がどんなひとかわからない

出来たものを直に見て購入できる。

土地・建物を一括購入出来るので資金面など、わずらわしさがない。

工事途中の工法・材料などの確認が出来ない。

(今一つ品質に疑問がある)

 

 

売建住宅(建築条件付?)

ミニ開発のところで早めに買うと、隣に住む人がどんなひとかわからない

土地・建物が一連なので資金面など、わずらわしさが少ない。

施工者を選べない。 (今一つ品質に疑問がある)

強気でいけば設計監理者をこちらで決められる場合がある。

(下記に準じて家づくりが可能)

 

 

設計事務所の設計・監理

どこにあるのかわかりづらい?大きな看板は揚げていないことが多い?

ヒゲをはやした人もいる。ヒゲがあるから偉いわけではない。

ネクタイをしなくてスタンドカラーかタートルが多い? 

 

自分にとって理想に近いものを形にできる。

(設計者のなかには自分の考えや理想を押し付け建築主を無視する者もいる)

(人の金で自分の彫刻をつくる?建主をないがしろにした売名行為?)

(貴方が好き勝手に創った家に住んでみたい!という人はすぐに連絡をください。)m(__)m 

 

いろいろな提案やアイデアを提供し空間を豊かなものにします。

工事価格について末端まで詳しくは把握していない。

(設計者は自身では工事の発注をしないので実勢価格を知らない、数社の見積で目的は達成する)

工事業者の決定については、競争入札(見積合わせ)と特名の二つの方法があります。

競争入札(見積合わせ)は設計図に基づき数社で競争するもので各社によって開きがでます。 工事費を安くする方法の一つです。

(参加する施工業者はそれぞれ信頼のおける者で行います)

 

特命は設計図に基ずいた見積を提出してもらい、信頼のおける施工業者にお願いするものです。

(いずれにしても予算内で信頼のおける工事施工者に発注します)

工事中の監理も設計の一部なので工事現場を大切にし、品質管理を徹底します。

又、設計変更についても柔軟に対応できます。

(施工業者は工法・材料など全てにおいて設計事務所の承諾を受けて施工します)

(当然、 設計事務所は建主の承諾を受けた後に変更の指示をします)

 

 

皆様へ

依頼先として一般的なことをお噺しましたが、このごろはこれらの内容から脱皮して

色々な方法でお客さまの満足を得ようと努力しているところもあります。

 

建築予定の方へ 

これを参考にして、それぞれの担当者とお話になり、自分達に合った家づくりをしましょう。